
イマドキ投稿映像は当然、スマホで撮った映像が主体である。が、大体縦長の構図で撮ってるよね。
たしかにスマホは通常縦長に持つが、それこそイマドキTVもパソコンも画面は横長なのだから、撮影するときは横にして持つ、くらいの発想は無いのだろうか。
「マツコの知らない世界」に出てきたSNS大好き女子高生も「自撮りは横長画面で!」と言っていたのになぁ、、、
いつか、スマホ撮りの投稿映像が横長の構図中心になる時代が来るのだろうか、、、
「異世界」
とあるトンネルでは特定の時間に特定の楽器を鳴らすと怪奇現象が起きる、、、という都市伝説を検証するためにおっとり刀で件のトンネルへとやってきたオカルト大好き三人組。
トンネルの手前でスマホから当該音楽を検索して鳴らし、トンネルに突入すると、、、
というハナシ。
まあ、怪奇現象は起きます。
しかも盛大に。
まず、トンネルに突入した途端に同乗者が二人消えます。しかも運転手と助手席。撮影者はひとりで後部座席にいたのだ。
運転手が消えてしまい撮影者が焦っていると、次は音を立ててありとあらゆるウィンドウに赤い手形が次々と付き始める。
が、トンネルから抜けた途端に同乗者の姿は戻り、手形も消えていた、、、
コレはなかなか大掛かりだなぁ(イヤ、仕掛けじゃないけど)と思う。当然最初から最後までワンカットであり、明瞭な繋ぎ目はない(様に見えた)。
中村氏の「撮影者ひとりが、、、異世界に行っていた、とでも言うのだろうか、、、」というナレーションで初めて意図(?)が分かる。
「公衆トイレの不審者」
飲み会の帰りに腹痛を覚え、公園のトイレに駆け込み用を足す投稿者。
個室の外でうめき声が聞こえるのでドアの下から外部を撮影すると、裸足の足がうろついていた、、、
それだけでは足りないと思ったのか、この後もう一捻りしているのだが、蛇足である。
トイレの中を徘徊していた人物は2m以上身長が有るのではないか、というのだが、写っていた裸足の足が2m以上あるヒトの足に見えない。いかにもあと付け感があって逆効果ではないか。
「ビル火災」
火災現場に遭遇した投稿者は現場の様子を撮影するが、後から見直すとビルから飛び降りる人影が写っていた、、、というのだが。
正直言ってReplayされようがスローになろうがアップにされようが全く分からない。
さらに、
①後日この火事を報じた新聞記事では「けが人はいない」と報道されていた。
②投稿者の友人も別の場所でこの家事を目撃した際、やはりビルから飛び降りる人影を目撃していた。
③投稿者とその友人は同じ病院の生まれである。
④その病院では女性による焼身自殺があった。
などと必死であと付けしているが、一切無意味ではないか。
えーっとですね。
よく考えてね。
コレ、呪いのビデオどころか心霊映像ですらないでしょ。
ただ飛び降りの現場をカメラに収めた、というだけのハナシではないか。
遺書とか揃えた靴とかあったら、自殺として処理されて、火事による被害者にカウントされないだろう。
ナニを持ってコレが心霊映像であると思ったのか分からない。
「物怪」
久々に昔の映像。
何十年も前に親戚一同集まって旅館に泊まった際の宴会を撮影している。昔は一般庶民はこういう時にしかビデオを回さなかったのだ。
親戚の子供が落ちたおもちゃを拾おうと卓袱台の下に手を伸ばした様子を撮影していたカメラは、卓袱台の下に隠れていた「もののけ」の姿を捉えてしまう。
「もののけ」の造形はあまりリアリティが無いが、拾おうとした子供が微妙にビクっとして曖昧な表情を浮かべているのがリアルでよい。
中村氏によってこの子の語られるが、コレも余計かな、、、
ところでこんな昔の映像にモザイクかける意味有るのかな、、、
「船上」
遊覧船(連絡船?)に乗った投稿者が並走してくる(なんらかの)鳥を撮影していると、ふと、船の縁にしがみついた左右の手が、、、
手の造形及びしがみつき方にリアリティが有る。
正直、本当に誰かがしがみついて、色だけ生気のない色に変えているようにしか見えない。
KANEDA氏は映像技術のヒトなのかなぁ、、、
「黒く蠢くもの」
今回の長編。
おそらくはいわゆる「夏の三部作」の一本目。
投稿者は妊娠中の若妻。夫とともに妊娠の定期検診に行った帰り、「せっかくだから」と訳のわからない理由で神社にお参り行く。
そして境内で撮影した映像の中に、投稿者の顔になにか「黒く蠢くもの」が張り付いているように見えるカットが有る。
投稿者はその後体調が悪くなってしまい、
怖くなってほん呪委員会に持ち込んでしまう。
前々からある程度その気配はあったが、ほん呪委員会、もうすっかり心霊現象の駆け込み寺扱いである。
しかしですね、もう、そんなことはどうでもいい。
そういうレベルのハナシじゃないのだ。
過去数回に渡ってKANEDA監督の、作風についてワタクシ禁煙さんなりの考えを申し述べてきたわけですが、今回もいよいよワタクシ禁煙さんの考えを補強する結果になっております。
もう、KANEDA監督は恐怖とか心霊現象とかに興味無いよね。
ここ数作のテーマは「人間、知花はる」VS「ヘンタイ演出家」だったが、本作のテーマはズバリ、「野心家新人演出補、上田」を描くことである。
突如現れた小柄でハッキリした顔立ちの新人演出補上田は、とにかくほん呪を「面白ければ何でもイイ」式で捉えている。
実を言うと先の投稿は、投稿者の夫の猛反対にあって、一旦取材を中断することが決定する。
にもかかわらず上田は委員会に内緒でひとりで取材を続け、投稿者宅を見つめていたという謎のオンナの目撃者を見つけてくるわ、取材に反対していた当の旦那にパパラッチさながら突撃取材を敢行していよいよ旦那を怒らせるわ、もう、大暴れ。
突然目撃者を委員会の面々に引き合わせて度肝を抜いた上で、突撃取材の映像を見せてニヤニヤ笑ってドヤ顔するにいたって委員会の面々は、怒りよりもむしろ恐怖を覚えたのではあるまいか。
「ナンだコイツ、、、」
正直、ワタクシ禁煙さんも、おそらくは視聴者全員も、同じ気持ちです。
なぜならソレが、ソレこそがKANEDA監督のミッションだから。
この、「面白ければナニをやってもイイ」という行動原理を持つ、倫理観の欠損した若者自体と、彼と比較的マトモな委員会の面々(特に中田)との軋轢を描くこと、そして敢えてKANEDA氏の管理者としての資質の欠落ぶりを堂々と晒すこと。コレがKANEDA氏のやりたかったことなのだ。
というか今回ソレしかやってません。
前回過剰なモラリストぶりを発揮した知花はる嬢とその味方であった中田。今回は身内に倫理観の無いサイコパスを抱え込み、モラリスト対サイコパスの構図でKANEDA氏得意の「人間ドラマ」を見せよう、という試みである。
イヤ、実を言うとKANEDA氏が人間ドラマが得意なのかどうかは分からない。というかどうでもいい。要は恐怖とか心霊とかに興味がないから人間ドラマでもやるしかないのだろう。
だいたい考えてみてもらいたい。
上田クンが撮ってきた突撃映像や、上田クンのヘラヘラ笑い、そして上田クンと中田がつかみ合うシーンなど、本来のほん呪のコンセプトから言えば、ただ、
「カットすればいい」
だけである。
そのような本来の目的からすれば異物でしかないシーンを敢えて収録しているというのは、要はそのために撮ったからでしょ。
さらにKANEDA監督はもうひとつ仕掛けている。
実はこのエピソードの冒頭、ほん呪委員会は引っ越しをしている。この20年のさまざまな思い出の詰まった建物が老朽化のため、新事務所への移転を余儀なくされたのだ。
で、引っ越し自体はどうでもいいのだが、ここから思わぬ副作用が生まれる。
引っ越しにあたって過去の映像をチェックしていたところ(この理由もちょっとどうかと思うが)、今回の投稿者に起きた現象と同じ現象を過去の投稿映像から発見してしまう。
「ソレ、誰が構成のとき?」
「川居さんですね、、、」
そして、次回予告に堂々と川居尚美が登場している。
もう、あまりに販売数(レンタル数?)が少ないので、とうとうかつての人気スタッフにご登場願って数字を回復しようというのだろう。
フツー、こういう状況を「末期的症状」というのだろうな、、、と思う禁煙さんであった、、、
まさか、KANEDA氏から川居尚美嬢へと演出・構成が戻る伏線である、とでも言うのだろうか、、、



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