KANEDA体制になってから急に気になってきたことがある。
「ちょっと掘り下げが足りないのではないか?」
と思うことが、ままあるのだ。
そこをもうちょっと掘り下げてくれればリアリティがぐっと増すのに、、、と思う。
いままでもあったのだろうが、ココに来て急に気になるようになって来た。
そしてもうひとつ。
「この世ならざるもの」は立体なのか平面なのか、という問題がある。
KANEDA体制下で姿を現す「この世ならざるもの」はどうも平面が多いのではないか。
ワタクシ禁煙さんはいまだ「この世ならざるもの」と遭遇したことがないので、霊的な存在が立体的なのか平面に過ぎないのか分からないが、もともと生前は立体的だった筈で、亡くなって霊的な存在になったからと言って急に平面的になってしまう理由が無いような気がする。
だいたいどの方向から見た平面になればいいのか、向こうも迷うのではないか。
今回はこの辺に注目して行きたいと思うワタクシ禁煙さんであった。
「真夜中の滑り台」
滑り台で滑り降りている途中に出現してしまい、否が応でも突っ込んでしまう。
なるほど。
向こうはソコにとどまっているのにこっちが突っ込んでいってしまう、というのは新しいし、もう、避けようにもどうにもならない手遅れ感が怖い。
さらにこの滑り台途中に出現する女の造形も怖くて良い(平面的だが)。
全体にKANEDA体制は人物の造形は良いと思う。それだけに平面的なのが残念。
最後の「体育座り」は蛇足。
「野外トイレ」
山中をドライブ中に廃村に立ち寄りトイレを借りる(山の中なんだからそのへんですればいいのに)。
しかも投稿者は撮影するつもりではなく、スマホのライトを使おうとしたらカメラもきどうしていたという、、、(そんな事ある?)
結果的に「犬鳴村」みたいな廃村探検モノになっている。
トイレの壁にあった真っ黒いシミが逆さまの人間に見えるというのだが、、、
最初は真っ黒で雑な輪郭しかわからないのでキース・ヘリングかと思った。
「え?こんな山奥にキース・ヘリングが?」みたいな。
しかし画像をアップにするとそれなりに表情があって怖い。
相変わらず平面の造形は上手いと思う。ココは壁のシミなので平面なのは仕方ないか。
このエピソードこそ、委員会が昼間取材に行って、今このシミがどうなっているのか確認して欲しい。
まあ、東京から遠かったら予算の都合もあるのだろうが。
「リフト」
またもや山中。
今度は山中のリフト。
ひとり用リフトに乗って風景を撮影中、上方にカメラを向けた時に、支柱の機械部の隙間から何かが覗いている。
正直、不気味なオンナの顔のパネルを置いてあるようにしか見えない。
後日談として中村氏が語る「投稿者の携帯に見知らぬ番号から着信があり、オンナが泣きながら迎えに来て欲しいと訴えてきた」というエピソードありきな気がする。
「手招き」
帰省した際居間でいつのまにか実家に住み着いた猫を撮影していると、部屋の隅で底にいるはずのないババアが手招きしている。
コレも、後に親戚にこの映像を見せた際にオジさんが「投稿者の祖母に似ている」と言い出す後日談ありき。
投稿者は墓参りに行くことにした、と言うが、「手招き」までしていて墓参りで済むのかな、、、という気もする。
「祖父の病室」
20年前、投稿者が幼児だったころ、入院していた祖父の病室で親戚が撮った映像。
投稿者は祖父のベッドの上に座る祖父の横でじゃれているが、壁際に立つ別のオッサン(アンちゃん)の後ろから不気味なオンナが、、、
コレも、後に当の「壁際に立つオッサン」に聞いてみたところ、自分にストーカー行為を働いたのち、自殺してしまった女性に似ている、という後日談ありき。
なぜわざわざ祖父の病室に現れるのだろう。
イヤ、もしかすると当時四六時中、張り付いていたのかな、、、
「似ている」シリーズと名付けたい。
「鍾乳洞の男」
鍾乳洞の上から覗き込んでいる、と言うが、例によって正面から撮影した写真で作ったパネルをそっと差し出したようにしか見えない。
体勢が覗き込む形じゃない。首が曲がってないとかね。
「続・静止する身体」
今回新たな登場人物がひとり(いや前回の最後にも出てたけど)。
相葉さん
なんと今まで磯貝さんの部屋と言われていた部屋の真の住人。磯貝さんとも旧知の間柄らしい。
という訳で、まあ、端折って言うと、ですね。
相葉氏は磯貝さんのみならず、三橋さんとも知りあい、というか三人は大学の同窓であり、あまつさえ相葉氏と三橋さんはお付き合いしていたのだという。
つまり、ですね、この事件全体が要するに三角関係のもつれ、痴情のもつれが原因である、と判明しているわけです。どうりで三橋さんは美人だと思った、、、

で、この後、相葉氏のマンション周辺や部屋、さらには三橋さんの部屋からも、磯貝さんが仕掛けたと思しき「呪」が発見される。
ことココに至って委員会は再度「アジア魍魎研究所日本支部」の二人を呼んで「呪」を見てもらうと、初めて役に立ちそうなことを言う。
「呪」というものは、幼稚なかけ方をすると、かけた本人の元に戻ってくるのだという。そして磯貝さんが仕掛けた「呪」を見て、コレはダメ、多分本人に返ってくる、と予言する。
そして、ラストは予言通り「呪」に取り込まれたモノの「哀れな姿」で終わる。
で、ですね。
もう、メチャクチャですよね、コレは。
結局、磯貝さんがなぜ不法侵入しながらその証拠となるビデオの公開を許し、あまつさえ取材にまで応じたのか、全くわからない。
さらに言えば、そもそも「静止する身体」が何なのかわからない。
磯貝さんが「呪」をかけたことによって磯貝さんの生霊が出現したのは分かる。
でも「静止する身体」ってなんの意味があるの?
さらにさらに言えば、相葉氏が三橋さんと大学時代付き合っていたせいで磯貝さんがつらい思いをした、というのは分かるが、既に二人は別れて何年も経っているどころか、三橋さんは別の男性と結婚さえしているのだ。
別の男と結婚してる女性に対して「おまえがいなければいいのに」も無いもんだ、と思う。
しかしながらこの二つの問題は委員会の掘り下げ方いかんではよりリアリティを増す要因としても扱えたのになぁ、、、と残念でもある。
例えば「静止する身体」問題。
なぜ身体が静止しているように見えるのか、などという野暮なことは言うまい。
科学は「何故」にアプローチ出来ない。しかし性質を記述することは可能な筈である(そんな大げさな、、、)。
例えばどういうタイミングで「静止する身体」減少が起きるのか。
最初に「静止する身体」現象が観察された磯貝さんの部屋(実は相葉氏の部屋)の映像では、「静止する身体」現象が起きている最中に、玄関に通ずる磨りガラスの無効に「黒い服のオンナ」が出現していた。
ということは、黒い服のオンナ、すなわち磯貝さんの生霊が出現している時に、「静止する身体」現象が起きる、と推察することが可能である。
だとすれば、磯貝さんが委員会を訪れた際に「静止する身体」現象を起こしたときにも、どこかに黒い服のオンナが出現していたことになる。
そして我々はあと二回黒い服のオンナが出現していたことを知っている。
一回目は三橋と一緒に三橋さんの勤め先に調査委に訪れた際。
二回目は問題のマンションの前で出会った田中さんに目撃された時。
このうち一回目はメンツが被るので同じ時期で無いことは明らかである。
しかし二回目はどうだろう。
田中さんが黒い服のオンナを目撃した時間がすなわち委員会で現象が起きた時間である、とすればぐっとリアリティが増すのではないか。
あるいは三橋さん既婚問題。
三橋さんは既に相葉氏ではない男性と結婚しているのに、なぜ磯貝さんの嫉妬の対象は三橋さんのままなのか。
この事象に理由があるとすれば、冷静に考えれば
相葉氏は三橋さんが別のオトコと結婚したあとも三橋さんを愛していて他のオンナに見向きもしない。
コレではないか。
その事実に何らかの理由で磯貝さんは気づき(相葉氏がハッキリ言ったのかも知れない)、結局三橋さんに亡きものになってもらうしか無い、と考えるに至ったのではないか。
だとすればこの事実がハッキリ分かる演出を入れておけば、ぐっとリアリ(以下略
委員会の会議室で相葉氏と三橋さんは再会させられているのだ。ココでなんとか相葉氏の思いが分かるような演出が入れられなかったものか。
「イヤ演出じゃねーよ、事実だから。投稿動画だから」
と言われてしまう可能性もあるが、だったら、スタッフがこの可能性に気がついてさえいれば、三橋さんがいないときにでもコッソリ相葉氏に確認してみればいい。
それをしていないところが、掘り下げが足りない、というのだ。
現在のところ、KANEDA体制における長編はグダグダだと言っていいだろう。
83巻の予告で中村氏は「今回ばかりはおすすめできない」などと脅していたが、そもそも全く怖くないのだ。
しかしまだ諦めることはない。
菊池宣秀監督時代も始まった当初はどーなることかと思ったが、途中から「禍々しさ」という武器を手に入れて激しく追い上げ、最終的にワタクシ禁煙さんはシリーズ中でもこの時期が一番好きかもしれないというまでになった。
KANEDA氏も菊池宣秀時代の後半のような独自路線を見つけられるかどうかが分かれ道になるだろう。
まさか、KANEDA監督と一緒にアジア魍魎研究所日本支部の二人が独自路線である、とでも言うのだろうか、、、



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