
おそらくは「ジョン・ウィック」の「殺し屋専用ホテル」がヒントになったであろう、「犯罪者専用病院」が舞台。しかもほとんど病院の中。
しかしなんだろうこの映画は。
全然難しいところはないのだが、何がわからないと言って、最終的にナニで観客をエンターテインしたいのかが分からない。決して退屈な映画ではないのだが、どこに焦点があるのか、分からないのだ。
舞台は2028年のロサンゼルス。
どういうわけかロス中が大暴動で荒れ狂う中、銀行強盗に失敗した3人組が、1人瀕死の重症、残り二人も銃で撃たれたので、逃亡途中で犯罪者専用病院へ向かう。
そして、病院の入口で三人を迎えたのは(どういうわけか超老けメイクの)ジョディ・フォスターであった、、、
このジョディ・フォスターの老けメイクもよく分からない。
ジョディ・フォスターももう58歳である。
いまさらなんで老婆のフリをしなければならないのか。
実は彼女は大昔に息子を亡くしているという設定になっている。
そして映画の途中で亡くなった息子の友だちだった女性が登場する。
おそらく亡くなった息子と同世代であろう友達役の女性を演じているジェニー・スレイトは39歳だそうである。
生きていれば39歳になるであろう息子の母親は、25歳で産んでいれば64歳である。
そんなに違わねーじゃん。
そもそもジェニー・スレイトが何歳の役なのか分からないし。
ジェニー・スレイトが34歳の役なら58歳だし。
そもそもジェニー・スレイトの役もっと若い女優にやらせることも可能だし。
もしかするとこの映画、ジョディ・フォスターが老けメイクに挑戦するための映画なのかもしれない。
三人組の強盗のうち、1人は「会費を払ってない」と言う理由で入院拒否されるが、二人は入院に成功する。
そして病院内には他にも入院患者がいて、それぞれの事情を抱えている。
ここから映画はいわゆる「グランドホテル・フォーマット」になっていく。
中に1人、今回のお色気担当にしてアクション担当でもある、アルジェリア系フランス人女優ソフィア・ブテラ演じる「美しきオンナ殺し屋」がいる。
実は彼女は外部の仲間と図ってやがてこの病院に運び込まれてくるであろう人物を標的にするために、わざわざ自分で怪我をして潜入していたのである。
こうなってくると彼女が見せるキレの良いアクションはこの映画のハイライトのひとつだろう。
っていうかある意味見どころらしい見どころってココしかなくね?とさえ思ってしまう。
まあ、ワタクシ禁煙さんはとりわけ美女とアクションが好きなせいもあるが。
その他この映画にはいろいろな要素があるといえばあるのである。
あると言えばあるのではあるが、いちいちなんのためにあるのかよく分からない。
例えば何故、近未来の設定なのか。
一応医療器具等も未来的なのだが、コレ、要る?
別に現代でも良くね?
ロス全土で暴動中という設定も、静謐な病院内との対比、と言う意味ではわかるのだが、別に現代でも暴動くらいアメリカではしょっちゅう起きているではないか。特にロスでは。
あるいは、上にも書いたがジョディ・フォスターの年齢設定がよく分からない。
歩くときに背中を丸めたり、歩幅を短くしたり、老けメイクのみならず(というか当然老けメイクに合わせてなんだけど)必死で老婆の演技をしているが、なぜそんなに老婆にこだわるのか、最後まで分からない。
ことほど左様にチグハグな脚本で、どこに焦点があるかわからない映画なのだが、最終的にはグランドホテル形式、ということなのかな、という気もする。
一つの病院に図らずも集まった(図って集まった奴もいるが)、様々な人生が、一夜にして大きく転機を迎える。
客(患者)のみならず従業員(医者)の人生も大きく転換する。
「 一箇所に集まった様々な人生が一夜にして大きく転換する」
これがグランドホテル形式の醍醐味なのだ。
そう考えるとジョディ・フォスターが老婆にこだわるのも、「様々な人生」に幅をもたせたかったのかもしれない。
まあ、だからといってそんな面白いワケではなく、なぜジョディ・フォスターが5年ぶりの新作にコレを選んだのかは謎のママであった、、、



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