「悪魔が棲む家666」アリシア・デブナム=ケアリーちゃんが出てるだけじゃない、タイトな佳作

 という訳で、夏はホラーが観たいのよ。
 もう、老人だし。
 そういう「○○の風物詩」みたいのがちょっとは欲しいの。

 という訳で(2回目)、むりくりCSで拾ってみました。

 まあ、タイトルも聞いたことないし、どうせB級ホラーだろ、たいして怖くも面白くもないんだろ、と覚悟して鑑賞に及んだが、先にハードルを下げておいたのが良かったのか、なかなかどうしてコレはコレで脚本、演出ともにタイトな佳作であった。

 作中ではっきり言及されることは無いが、アーミッシュの共同体が舞台。アーミッシュ、という単語は出てこないが、女性たちは「刑事ジョン・ブック 目撃者」のアーミッシュ女性と同じ帽子(髪をまとめるやつ。正式には「ボンネット」というらしい。今ググったけど)を被ってるし。

 なぜそんなメンド臭い場所を舞台にしているかというと、この共同体を支配している、そしてつまりはこの映画を支配している、ある伝説をリアリティを持って成立させるためだろう。
 この共同体には
「6月6日に女の子が6人生まれると、そのうち独りは18歳の誕生日に悪魔の子になる」
という伝説があるのである。
 666といえばヨハネの黙示録の獣の数字だが、本作ではなぜか獣の名前は「ドロメルキンド」ということになっている。試みにドロメルキンドをググってみても、この映画しか引っかからない。この映画の造語なんだろうか。
 
 で、伝説ですが。
 まあ、ある年の6月6日、6人の母親が出産するわけですが、ここで生まれてくる赤ん坊が全員女の子なら、伝説成立、そのうちのひとりは18年後、悪魔の子になること必定、となるわけで、その晩は、もう、村中総出で生まれてくるのが女の子がどうか固唾を呑んで見守ってます。
 まあ、映画なんでここで6人女子が生まれないとストーリーが動き出しませんから、生まれることは生まれます。
 しかし、ナニブン機械文明以前の生活を守る共同体のこととて、無茶な言い伝えといえども完全に信じているので、母親のひとりが伝説を成立させないために暴挙に出ます。
 果たして、彼女の暴挙は実を結ぶのか、伝説の成立を防げたのか、、、 

 18年後。
 彼女たちはもうすぐ18歳の誕生日を迎える。
 そして誕生日が近づくにつれ、彼女たちはひとり、またひとりと姿を消していくのであった、、、というハナシ。

 映画のほとんどのパートはこの、18歳直前の少女たちの数日間を追うわけですが、これがちゃんと、青春映画としてもサイコホラーとしてもアーミッシュの風俗を描く映画としてもキチンと成立して全く飽きさせない。
 えーーーーどーせグダグダなB級ホラーだと思ったらえらいちゃんとしてんじゃん!!という感じ。

 アレ?オカルトかと思ったらサイコホラーじゃん?と思わせておいて、ラスト3分で一気にオカルトになり、一気呵成に全てをひっくり返してしまうエンディングにもしびれた。
 一歩間違うと「はぁ?」で終わりだが(イヤ、そーゆーヒトも多いかな、、、、)、演出もタイトなのでアレよアレよと観せられてしまう。

 監督のクリスチャン・E・クリスチャンセン(ふざけた名前だ)氏も、脚本のカール・ミューラー氏も現時点ではほとんど情報がない。これからのヒト達なんだろうか。

 2014年の映画だが、今となっては「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」のアリシア役、芸名も同じアリシアのアリシア・デブナム=ケアリーちゃんが主役、というウリがある。
 でもそれだけじゃやっぱり地味かな、、、
 よくできた映画なんだけどね、、、

コメント

タイトルとURLをコピーしました